毎年、深刻となっているシカによる農作物への被害。そんななか最新鋭の機器を使った駆除の現場にカメラが潜入しました。
「現在7頭。なんとか西に逃げないように」。
本間壮惟記者)
「シカの群れの姿を捉えました」。
「シカシカ!」。
12日札幌・南区でおこなわれた北海道猟友会によるシカの駆除。作戦は、夜明け前に開始されました。
北海道猟友会札幌支部南部会・小銭悟史隊長)
「きょうは初めて新しい端末を使いまして、みんなの位置とシカの情報を端末に表示しながら最新鋭の駆除を進めていきたい」。
“最新鋭の駆除”。使われていたのは・・・
本間壮惟記者)
「今ドローンが飛び立ちました。これから山へシカを探しにいきます」。
カメラを搭載した「ドローン」です。
本間壮惟記者)
「ドローンの映像をこちらで確認して山の中にいるハンターへ指示を出しています」。
ドローンの映像は、うっそうとした森の中にいるシカを捉えていました。
深刻となっているシカによる農作物への被害。農林水産省によりますと、道内の被害額は、2022年度に47億円にのぼります。実に、全国の被害額のおよそ7割を北海道が占めています。
「オス1頭確認。頭西に向いている」。
シカを捉えているのは映像だけではありません。
本間壮惟記者)
「サーモグラフィーを使ってシカの姿を探しています」。
サーモグラフィによる体温の検知でも、シカの居場所を特定します。
橋野和洋さん(ハンター))
「すぐ近所の農家さんが、いつも駆除してほしいという風におっしゃっていただいてる農家さん。あの辺一帯みんな困っている」。
「シカシカ!横に動いてる。てっぺんの方止まった止まった。」。
毎年1、2回おこなわれているこの大規模駆除。今回はハンター同士の位置がより正確に把握できるよう無線の通信システムを導入しました。
ドローンが映す映像をリアルタイムで確認し、現場に指示を出します。今回は5頭のシカを駆除。
駆除されたシカは、食用や動物用のエサとして活用されるということです。
北海道猟友会札幌支部南部会・小銭悟史隊長)
「札幌市の皆さんに有害駆除の実情を知っていただくとか、農業被害が札幌市でもあるっていうのを理解していただいて、協力的な姿勢であったりとか理解を持っていただけるように活動していきたい」。
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