総合スーパーを運営するイオンリテール(千葉市)は15日、笠間市のイオン笠間店から約1・6㌔離れた県立笠間高まで、ドローンを飛ばして弁当を送り届ける実証実験を行った。新たな配送手段としてのドローンの実用化を探り、安全性などを検証する。商品を仕入れて消費者に配送するまでの一連のプロセスを、一層効率化し、最適化していく狙いがある。
実験は、同店から同校へ飲料と弁当5人分をドローンで運ぶ内容。同校は食品を購入できる場所が校内になく弁当に一定の需要があり、同校と同店の間に涸沼川が流れ無人地帯である点などから、実験の適地として選ばれた。同社がドローンを使って弁当の配送を試みるのは初めて。
実験には、国内通信会社のソフトバンク(東京)、関係機関の連携の調整役としてパーソルプロセス&テクノロジー(同)がそれぞれ協力した。
この日、同店を出発したドローンは約4分間の飛行の後、同校に到着。生徒らは届いた弁当を受け取り、実際に食べた。弁当を手に取った生徒らからは「わくわくした」「中身が崩れてなくてきれい」といった声が上がった。同校2年、相馬豆乃さん(17)は「弁当を自分で用意しているので、忙しい日は昼食をドローン配送してもらえたら便利だと感じた」と想像を膨らませていた。
同校で弁当が届くのを見届けた山口伸樹市長は「物の移動としてドローンの輸送は機能的だと実証実験を見て感じた」と期待を込めた。
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