ロシアの首都モスクワ近郊で、ウクライナ軍による過去最大規模の無人機攻撃がありました。ロシア側によると、女性1人が死亡しています。ウクライナ侵攻後、モスクワ周辺で犠牲者が出るのは初めてです。
■無人機が住宅直撃 女性死亡
攻撃があった場所はモスクワ中心部から60キロほど離れたラメンスコエです。攻撃は夜中から未明にかけて少なくとも2回。一般人が住む高層住宅が破壊されました。
ロシア大統領府 ペスコフ報道官
「夜間の住宅地への攻撃を軍事行動と関連付けることは決してできない。キエフ政権は自らの本性を示し続けている。彼らは敵だ」
モスクワ州知事によると、46歳女性が死亡し、6人が病院に搬送されたということです。9歳の子どもが犠牲になったという報道もありますが当局は否定しています。
攻撃された高層住宅の近くには避難してきた住民たちがいました。
避難している住民
「とても怖いです。幸い怖いだけで済みました。何をすべきか分かりません。これで終わりか、さらに続くのか」
「モスクワ州までドローンが飛んでくるなんて。国境近くの人たちの生活は想像もできません。ここでも怖いのにどう暮らしているのでしょうか」
■“無人機144機”空港標的か
今回の攻撃に対し、ロシア国防省は…。
ロシア国防省
「防空システムは144機のドローンを撃墜した。半分は西部ブリャンスク州、14機はクルスク州、20機はモスクワ州の上空でそれぞれ撃墜した」
高層住宅の近くには軍民共用の空港があります。その空港を狙ったものなのか、民間人を標的にしたものなのかは分かりません。今回の高層住宅まではウクライナとロシアの国境から一番近くても450キロほどあります。
ウクライナ軍は無人機を使い、エネルギー関連や軍事施設への越境攻撃を繰り返してきました。短距離から長距離まで様々な種類の攻撃型無人機があり、新型も常に開発中です。
民間人に被害が出た今回の攻撃に対し、ウクライナ側はコメントを出していません。ウクライナメディアは事実を報じるにとどめています。
ICTV
「モスクワへのドローン攻撃です。防空システムの動作で市民が負傷しているようです」
[テレ朝news]